2020年4月の抜歯料金の改定について
2020年4月に、保険診療の診療報酬が改定されました。
親知らずの抜歯のページにて、抜歯のおおまかな費用をご案内していたので、改訂後の費用を改めてご案内します。
保険点数について
改訂内容をお話しする際に、保険点数という言葉が出てくるので先に説明します。
いわゆる保険診療の費用は【診療報酬】という点数で定められています。 一般に保険点数と呼びます。
保険点数を10倍したものが実際の治療費となり、100点の治療を行った場合は1,000円が治療費となります。
ここに「3割負担」のような自己負担割合がかかり、100点の治療(1,000円)は3割負担の場合、300円が患者さんの負担となります。
抜歯費用の改定について
2020年度の抜歯に関する保険点数改定は次のようになっています。
抜歯する歯 | 以前の点数 | 今後の点数 |
---|---|---|
乳歯 (子供の歯) |
130点 | 130点 (変化なし) |
前歯 | 155点 | 155点 (変化なし) |
臼歯 (奥歯) |
265点 | 265点 (変化なし) |
埋伏歯 (埋まっている歯) |
1,050点 | 1,054点 (+4点) |
難抜歯加算 | 210点 | 210点 (変化なし) |
下顎埋伏歯加算 | 100点 | 120点 (+20点) |
埋伏歯(埋まっている歯)の抜歯は+4点(3割負担時+12円)、下顎の埋伏歯の場合はさらに+20点(3割負担時+60円)となりました。
「下顎埋伏歯加算」は、診療報酬点数表では「下顎完全埋伏智歯(骨性)又は下顎水平埋伏智歯の場合」に加算される点数という表記になっています。 下顎の埋まった親知らずや、水平に生えた親知らずを抜く際に加算されます。
抜歯に来院される患者さんへ
抜歯に関する費用の改定はほとんどありませんでした。
埋まっている歯を抜歯する場合のみ、3割負担の患者さんは+12円、下顎の埋伏歯の場合はさらに+60円で合計+72円となっておりますので、ご注意ください。
また、ここでご案内した料金は親知らず抜歯の手術代のみの費用です。 実際の治療費としては、初診料や再診料、痛み止めや抗菌薬などのお薬代が必要です。 術前の検査としてパノラマX線検査(780円ほど)、CT検査(3,500円ほど)が必要になる場合があります。