親知らずは抜いた方がいいですか?抜歯の費用はいくらかかりますか?

親知らずの抜歯についてご案内しています。

親知らずに痛みや腫れのある方。
症状はないけど抜いた方がいいのか悩んでおられる方。

親知らずでお悩みの患者さんは大勢いらっしゃると思います。

このページでは親知らず抜歯に関する様々な疑問にお答えしています。 お困りの際は是非一度ご相談ください。

当クリニックの松原良太は【日本口腔外科学会認定専門医】の実績と、九州大学病院 口腔外科で10数年間、親知らずの抜歯を経験しておりますので、豊富な技術、知識、経験があります。 親知らずでお困りの際はぜひ一度、口腔外科専門医が治療を行う、「まつばら歯科口腔外科こども歯科」にご相談下さい。

親知らずは抜いた方がいいですか?

抜いた方がいい親知らずと、(まだ)抜かなくてもいい親知らずがあります。

親知らずを抜いた方がいいケース

1.痛みや腫れがある

親知らずは一番奥の歯です。 そのため歯磨きが難しく、虫歯や歯周病にになりやすいです。 虫歯・歯周病が原因で、痛みや腫れが出てくることがあります。

親知らずの虫歯については「親知らずが痛い!親知らずの虫歯放置のリスクと治療について」でもご案内しています。

また、唾液中の細菌が親知らずの周囲に感染することによって【智歯周囲炎】という病気を起こすことがあります(【智歯】=親知らず)。 この場合にも痛みや腫れをともないます。 智歯周囲炎は埋まっていない親知らずでも、上の歯との噛み合わせの刺激で起こる場合があります。

2.歯並びに悪影響が出ている

親知らずはこのように横向きに生えることが多いです。 横向きに生えた親知らずは手前の歯をグイグイと押し、歯並びに悪影響を与えることがあります。

3.手前の歯を溶かしている

2.と同様に、横向きに生えた親知らずが手前の歯を押し、根っこが溶かされてしまうことがあります。

4.腫瘍や嚢胞の原因になっている

親知らずが原因で含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)などの嚢胞や腫瘍ができる可能性があります。

親知らずを抜かなくてもいいケース

痛みや腫れがなく、親知らずが正常に生えて機能している場合には抜歯の必要はありません。

横向きに生えていたり埋まっているけど、今は特に症状がない場合…
これについては次のパートでお話しします。

親知らずを放置するとどうなりますか?

先ほどご説明した通り、親知らずが正常に生えて機能している場合には放置していても問題ありません。

横向きに生えていたり埋まっている親知らずを放置した場合はどうなるのか。

その場合、「親知らずを抜いた方がいいケース」でご紹介したような状態になる可能性があります。

  • 痛みや腫れが出てくる
  • 歯並びが悪くなる
  • 手前の歯を溶かしてしまう
  • 嚢胞や腫瘍の原因になることがある

必ずしもこのような状態になるわけではありませんが、心配な方は是非一度親知らずの状態を診せてください。

親知らずを抜く際の合併症はありますか?

親知らずの抜歯にはいくつかの合併症が生じる可能性があります。

これらの合併症は術者の経験により、そのリスクを下げることができますが、0%にはできません。 当院では術前に必ず説明をしております。

痛みや腫れが出る場合があります

親知らずの抜歯後に一時的な痛みや腫れが出る場合があります。

痛み止めを処方して対応いたします。

感覚麻痺が残る可能性があります

下顎の親知らずの抜歯の場合、親知らずの位置によっては【下顎管】という管の中にある太い神経(下歯槽神経)を傷つけてしまい、下唇に感覚麻痺(しびれ)が残る可能性があります。

次のレントゲン写真のような親知らずの場合、

赤い部分が下顎管で、青の線が親知らずの根っこです。

このように親知らずの根っこが神経と接触している場合もあります。 このような場合、CT検査を行って、親知らずと神経の三次元的位置関係を把握した上で、抜歯を行います。

抜歯後にどのくらいの頻度で感覚麻痺が起こるかは術前のCT検査をした上で、抜歯前に十分に説明させていただきます。

鼻の穴とつながってしまう場合があります

上顎の親知らずの抜歯の場合、すぐそばに【上顎洞】と呼ばれる鼻とつながっている空洞があります。

赤い部分が上顎洞で、青の線が親知らずの根っこです。

親知らずと上顎洞の位置関係次第では、口の中と上顎洞がつながってしまう場合があります。 上顎洞とつながると、お口の中から鼻に水が漏れたり、上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)になる可能性があります。

こちらも術前にリスクを十分に説明させていただきます。

上記以外の合併症についても術前にしっかり説明させていただきます。

難しい親知らずでも抜いてもらえますか?

是非ご相談ください。
当クリニックでは2018年6月の開業より、親知らずの抜歯は全て当院で行っております。

難しい親知らずには次のようなものがあります。

  • 親知らずの大部分が骨の中に埋まっている
  • 親知らずの根っこが大きく曲がっている
  • 親知らずと骨が癒着している

斜めや横向きに生えているだけの親知らずはそれほど難しい症例ではありません。

親知らず抜歯手術の流れ

以下、「写真を表示」をクリックすると術前・術中の口腔内写真が表示されます。 症例写真が苦手な方はクリックしないようお願いいたします。

術前のレントゲン写真

斜めに生えている親知らずのレントゲン写真
術前の状態
親知らず抜歯前の口腔内写真
術中:歯ぐきを切開
親知らず抜歯中の口腔内写真(歯ぐきを切開)
術中:頭と根っこを分割
親知らず抜歯中の口腔内写真(頭と根っこを分割)

このように親知らずの頭と根っこを分割した後に、頭、根っこと順に取り出していきます。

このような症例の場合、手術時間はおおよそ15~30分ほどとなります。 難しい症例の場合はもう少しお時間を頂戴します。

術後のレントゲン写真

斜めに生えている親知らずのレントゲン写真(抜歯後)

親知らず抜歯の費用はいくらくらいかかりますか?

親知らず抜歯は基本的に保険適用となっております。 以下、3割負担の場合のおおよその料金をご案内いたします。

こちらでご案内しているのは抜歯手術のみの料金で、別途、痛み止めや抗菌薬などのお薬代が必要です。 また、術前の検査としてパノラマX線検査(780円ほど)、CT検査(3,500円ほど)が必要になる場合があります。

2020年度の診療報酬改訂により埋伏歯の抜歯の料金に改定がありました。 このページではおおよその金額でご案内していたため、表記上の変更はありません。 詳しくは「2020年度の抜歯料金の改定について」をご確認ください。

骨性完全埋伏歯・水平埋伏歯

親知らずが横を向いて骨に埋まっていたり、そのほとんどが骨に埋まっている場合です。

手術代はおおよそ3,500円ほどとなります。

難抜歯

親知らずの頭は出ているが、骨を削ったり、親知らずを分割する必要がある場合です。

手術代はおおよそ1,500円ほどとなります。

普通抜歯

骨を削るなどの処置をせずに抜ける場合です。

手術代はおおよそ800円ほどとなります。

手術担当医

松原 良太の写真

まつばら 松原

りょうた 良太

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資格
歯科医師・歯学博士
日本口腔外科学会 専門医
専門分野
歯科口腔外科
有病者の歯科治療
ごあいさつ
患者さんと話し合い、患者さんに寄り添った治療を行います!