虫歯・歯周病の予防について

当院では虫歯や歯周病を治療するだけでなく、虫歯や歯周病の予防を積極的におこなっております。
「歯のクリーニング」や、テレビで言われるようになった「予防歯科」も同じもので、専門用語では「メインテナンス」といいます。

特に歯周病は生活習慣病であり、治療前と同じ生活に戻ると再発する可能性があります。
歯周病によって失われた骨や歯ぐきは元通りに治っている訳ではなく、特に歯周ポケット内のセルフケア(ご自宅での歯磨き)での清掃には限界があります。

そこで、歯周病の再発を予防するために、以下の2つが不可欠です。

  1. 正しいセルフケアをマスターし、継続していくこと
  2. 定期的に専門の器具を用いて、歯周ポケット内を含めたケアをしていくこと

これらを達成するために、それぞれの患者さんの状態に合わせて、定期的なメインテナンスでの通院をお勧めしています。

歯周病治療については「歯周病治療」でご案内しています。

メインテナンス(SPT)の必要性

歯周治療の長期臨床研究から、SPT(supportive periodontal therapy:歯周安定期治療)が歯周治療の良好な結果を維持するうえで、きわめて重要な役割を持つことが証明されています。

積極治療後に継続してSPTを行うことにより、当時10年間で3.6本前後の喪失歯数であったのを0.7本前後まで減少させることができるデータを提示。
SPTが歯の生存率を上昇させるのに有効である。

引用元:Bostanci HS, Arpak MN : Long-term evaluation of surgical periodontal treatment with and without maintenance care.
J Nihon Univ Sch Dent 33 : 152-159,1991

また、SPTの有無が歯周病の指標の変化と関連していることも報告されています。

積極治療を行った患者90人をリコール群(2~3か月でリコールしSPTを行う群)と非リコール群(SPTを行わない群)に分け6年間比較した結果、リコール群は0.1~0.3mmアタッチメントゲインしたのに対し、非リコール群は1.2~2.1mmほどアタッチメントロスした

引用元:Axelsson P, Lindhe J : The significance of maintenance care in the treatment of periodontal disease.
J Clin Periodontol 8 : 281-294,1981

メインテナンスの長期臨床研究結果

メインテナンスの長期臨床研究結果

メインテナンスで行うこと

1.清掃状態のチェックとセルフケア指導

磨き残しをチェックし、汚れが残っているようであれば適切な清掃方法をご提案します。

2.歯周病と虫歯のチェック

歯茎に炎症(腫れや出血、膿など)がないかを確認します。
また、虫歯等が出来ていないかを確認し、必要に応じて処置を行います。

3.歯石取り

歯石が溜まっているようであれば、取り除きます。
(歯石は歯ブラシでの清掃では取れません!)

4.歯のクリーニング

普段の歯磨きではなかなか届かない所(歯と歯の間や歯周ポケットの中など)も含め、専門的な器具を使用してクリーニングを行います。
研磨剤や消毒剤も用いて、歯周病になりにくい環境を作ります。

5.フッ素塗布

ご希望に応じて、歯質強化のためのフッ素を塗布します。
これにより、虫歯になりにくくなり、知覚過敏も改善します。
フッ素は、専門的なクリーニング後に用いることで非常に高い効果を発揮します。

このような症状でお悩みの方へ

次のような悩みをお持ちの方は、是非一度当クリニックまでご相談ください。

  • 虫歯や歯周病になりたくない
  • 定期検診を受けたい
  • 歯のクリーニングをしてほしい